「傷ついたり傷つけたりして血を流していないと 温もりを感じられない」

 

何かのお話で聞いたセリフだ。

 

ヒトは孤独な生き物で、一生かかっても温まらない冷たい部分がある。

自分ではそんな冷たい人間になりたく無いと思っていても、心の何処かに存在するこの領域はいつも自分の隣にひっそりと座ってこちらを見ている。

 

ふと血を流すと、その子は微笑んで白から赤に染まって融けていく。

 

何でこの子は私の中に居るの?